ラッピングトラックの耐久年数を解説!貼り換えのタイミングとは?
ラッピングトラックを導入する際、施工後どの程度運用できるのか耐久年数が気になる方も多いのではないでしょうか。ここではラッピングトラックを運用する際に役立つ、ラッピングに使用するフィルムの種類や特徴、耐久年数、ラッピングを長持ちさせるメンテナンスのポイントをご紹介します。
ラッピングトラックに使われるフィルムはどんなもの?
ラッピングトラックに使われるフィルムは、ポリ塩化ビニルという素材で作られています。ポリ塩化ビニルは低価格で耐水性・接着性に優れるという特徴があります。フィルムの幅は1370mmが一般的で、15メートル、30メートル、50メートルといった長さのバリエーションがありロールされた状態で販売されています。ラッピング用フィルムには短期用と長期用があり、長期用は短期用よりも耐久性に優れています。長期用は耐久性が高い分、価格も高く設定されています。
また、ラッピング用フィルムの特徴には「再剥離性」というものがあります。再剥離性とは、貼ったあとキレイにはがせる性質のことです。ラッピングトラックに使うフィルムには再剥離性があるので、簡単に張り替えを行うことができます。塩ビフィルムの片面は白色なので好きなデザインを印刷できます。
デザイン印刷後はラミネート加工を行います。ラミネート加工は、印刷面の上にさらに透明な塩ビフィルムを張り付けるというもので、印刷面を保護し耐久性を高めることができます。フィルムの片面はシールのように加工されているので、そのシールを使ってフィルムを車両に貼っていきます。
フィルムの接着前に車体は洗浄してきれいしにしておきます。洗車後、車体が充分に乾いたらラッピングフィルムの接着面と車体に中性洗剤などを溶かした水を吹き付け、スキージをつかって皺や気泡の入らないように貼り付け作業を行っていきます。
ラッピングの耐久性はどのくらい?
ラッピングフィルムは紫外線や雨によって色褪せやラッピングの剥がれが起こり徐々に劣化していきます。カーラッピングの寿命は約3年といわれています。上述の通り、フィルムによって耐久性と価格が異なるため、1年以内の運用予定であれば安価な短期用フィルムを、2~3年以上運用する場合は長期用のフィルムを利用するようにしましょう。
長期で利用する予定にもかかわらず初期費用を節約しようと短期用のフィルムを選んでしまうと、早くフィルムの寿命がきてしまって貼り替えや修理を行うことになりトータルコストが高くつくことになります。運用予定期間に適したフィルムを選びましょう。
ラッピングトラックを長期運用したいと考えている場合、長期用のフィルムを選ぶほか、フィルムの上にコーティングを施すことでフィルムを保護し、耐久性を高めることもできます。また、ラッピングトラックのメンテナンスに気を配ることで寿命を延ばすこともできます。
長持ちさせるためには、メンテナンスにも気を付けよう!
ラッピングトラックを長持ちさせるためにメンテナンスで気を付けるべき点として、まず保管場所があげられます。最もよいのはコンクリート製の屋根付き車庫です。ラッピングトラックを屋外に保管すると、紫外線や風雨による劣化が進んだり、風で飛んでくるゴミで傷がついたりとフィルムの受けるダメージが大きくなります。ラッピングを長持ちさせたい場合は、なるべく屋内車庫に保管すると劣化スピードを抑えることができます。天候に関わらず毎日長距離を運行するトラックの場合もやはり劣化が早くなります。
また、洗車の際に高圧洗浄機や洗車機をつかうと、ラッピングフィルムを傷つける原因になります。ラッピングトラックの洗車にはやわらかい布やブラシを使って手洗いで行うのが望ましいです。ワックスがけはフィルムの色合いが変わってしまうことがあるので避けたほうがいいでしょう。フィルム貼り付け直後のラッピングトラックは、フィルムが充分に安定しておらず剝がれやすい状態になっています。この時に洗車を行うとフィルムが剥がれることがあるので、ラッピング施工後1~2週間は洗車しないでおきましょう。
炎天下での洗車もフィルムを傷める原因なります。太陽の熱で車体が熱くりすぎてフィルムにシミができてしまいます。洗車はできれば屋内で行うか、曇りの日がおすすめです。ラッピングフィルムの再剥離性は3年程度が寿命といわれています。長期運用したラッピングトラックのデザイン変更を行う際は剥離作業が大変になることも覚えておくといいでしょう。
ラッピングトラックはフィルムの種類や仕上げだけでなく、車の保管場所や運用、メンテナンス方法によって耐久年数が変わってきます。ラッピングトラックのコストパフォーマンスを高めるため、導入前に運用方法や運用期間を固めておき、適切なフィルム、仕上げを選びましょう。広告は会社やサービスの顔になります。保管場所や洗車に気を配ることで、ラッピングを長くキレイな状態に保つといいでしょう。