アドトラック運行の求人を出すときに見極めたいスキル
広告キャンペーンやマーケティング活動で利用されるアドトラックですが、運転手の手配でいくつか気をつけるべきポイントがあります。ここでは、アドトラックの運行に必要なスキルや面接時に確認する内容、どのように研修を行うかなど、アドトラックの運用を検討中の方が事前に知っておくと役立つ情報をご紹介します。
アドトラックの運行で必要なスキル
アドトラックの運転は、大型の広告車両を扱うため、安全な運転が重要です。交通ルールの遵守、適切な車間距離の確保、信号や標識の遵守など、高い運転技術と注意力が求められます。
また、タイヤの空気圧チェック、油や冷却液のレベルの確認、ブレーキやライトの点検など、車両の安全性と正常な動作を保つための、メンテナンスに必要な基本的な知識も備えていることが望ましいです。
そして、運転のスキルや車両の知識ももちろん大切ですが、責任感が強いこと、マナーとモラルがあることが、アドトラックの運転手には非常に重要なポイントになります。
アドトラックは企業やサービスの広告なので、運転手に乱暴な運転をされては、せっかくの広告がイメージアップどころかイメージダウンにつながってしまいます。「タバコを吸いながら運転して吸い殻をポイ捨て」などはモラルに欠ける行動の代表です。
急加速や急な車線変更、強引な割り込みなども危険なうえマナーのない運転です。運転スキルは事故を起こさないことはもちろんですが、周囲を不快にさせない運転ができることがアドトラックの運転手にはなにより重要です。
ブランドイメージを損なうことのない運転をできることが、アドトラックの運転手には求められます。
面接時に確認しておくこと
面接時に確認するポイントをいくつかご紹介します。まず、長く勤めてくれそうかどうかです。すぐ辞めてしまう人を採用しても採用と教育コストを無駄にするだけです。長く働けそうかどうかは職歴でだいたい判断できます。
短期間に自己都合で何度も仕事を辞めている人が長く勤めてくれる可能性は低いでしょう。トラック運転手に向いているかどうかも確認しましょう。普段あまり運転をしておらず運転に自信がない人や、事故歴や違反歴が多い人は運転手に向いていない可能性が高いです。
なぜ運転手として応募してきたのか聞いてみて、納得できる理由でなければ避けたほうが無難です。アドドラックの運転手には先ほども紹介した通り、マナーとモラルを備えていることが大切です。
面接までのやりとりできちんとした対応ができているか、返信が早いか、遅刻していないかなど、社会人としてのマナーを備えているかどうかもチェックポイントになります。所持している免許の種類と取得年月日も免許証で確認してください。
免許証の12桁の番号から免許を初めて交付された年や、都道府県、再発行の回数もわかります。本人の話した内容と齟齬がないか確認してください。
免許によって運転できるトラックのサイズが異なるため、場合によっては、免許を取らなければアドトラックの運転ができないという人もいるので気をつけましょう。
免許が取り消しになった履歴のある人には理由を聞きましょう。事故と違反歴は運転経歴証明書で確認できるので、運転経歴証明書は必ず提出を求めましょう。
研修をしっかり行う
運転手を採用したら最初の研修は非常に重要です。前職でトラックを運転していた経験者でも研修は必ず受けてもらいます。新任のドライバーには、初任診断と貨物自動車初任運転者講習を受けてもらいます。
初任診断は自動車教習所などに申し込んで診断を受けることができるので、基本的に実際に運転の業務をさせる前に受けてもらいます。初任診断はシミュレーションを観ながらハンドル、ブレーキ、アクセルを使いミッションを行う内容で、性格や安全運転への態度が判断できます。
初任運転者講習では「事業用自動車を運転する場合の心構え」「事業用自動車の運行の安全を確保するために遵守すべき基本的事項」「事業用自動車の構造上の特性」「貨物の正しい積載方法」「過積載の危険性」「危険物を運搬する場合に留意すべき事項」「適切な運行の経路及び当該経路における道路及び交通の状況」「危険の予測及び回避並びに緊急時における対応方法」「運転者の運転適性に応じた安全運転」「交通事故に関わる運転者の生理的及び心理的要因及びこれらへの対処方法」「健康管理の重要性」「安全性の向上を図るための装置を備える事業用自動車の適切な運転方法」の12項目についての座学を15時間以上と、実車を交えた付き添い指導を20時間以上行います。
実際にアドトラックを運転させて、安全な運転方法について添乗指導した記録は3年保存する義務もあります。
まとめ
アドトラックの運転手には、安全に長時間運転することができる技術と企業イメージを損なうことのないマナーとモラルが求められます。職歴や面接でのふるまいで、常識的な人物かどうか判断しましょう。内定後、運転まではしっかりと研修をすることが大切です。ぜひ、こちらで紹介した内容も参考に安全に、アドトラックを運行できる体制を構築していただければと思います。