ラッピングトラックは注目されやすいの?屋外広告とSNSの親和性について
ラッピングトラックのような街中を走り抜ける鮮やかな広告は、視覚的インパクトが強く、一瞬で目を引きます。このデジタル時代において、ラッピングトラックはどれくらいの存在感があるのでしょうか。今回は屋外広告とSNSの親和性やラッピングトラックの強みについて解説します。
ラッピングトラックとSNSの親和性
近年、マーケティングの世界ではSNSの影響力が増大しています。企業はSNSを活用することで、瞬時に幅広いオーディエンスにリーチすることが可能となり、その効果は計り知れません。その一方で、従来の広告手法も未だに強力なマーケティングツールとして機能しています。その中でも根強い人気があるのがラッピングトラックと呼ばれる移動型の屋外広告です。
「日本屋外広告フォーラム」がSNSユーザーに対して行ったアンケートによると、屋外広告を1か月当たりに目にする回数は12.6日とされています。これはテレビやインターネットに比べると少ないものの、新聞(8.5回)、ラジオ(5.7回)、雑誌(4.5回)といったほかの伝統的なメディアと比較すると圧倒的に多い数字です。この結果からも、屋外広告がSNSユーザーにとって強いインパクトをもつことが分かります。
とくにラッピングトラックは、街中を走行しながら広告を表示するため、そのダイナミックなビジュアルが目を引きます。SNSユーザーは、日常的にスマートフォンを使用しているため、視覚的な刺激に敏感です。
ラッピングトラックのデザインやメッセージがユニークであるほど、写真を撮ってSNSにシェアしたい!という動機につながりやすくなるのです。これにより、ラッピングトラックの広告は自然にSNS上で拡散される可能性が高まります。
SNSへの投稿頻度が高い若者にアピールしやすい
現代のマーケティング市場では、若年層をターゲットにすることが非常に重視されています。なぜなら、通勤・通学に出かける若年層は屋外広告と接触する機会が非常に多いためです。
彼らは日々の生活の中で街中を歩き、移動する時間が多いため、それと比例して自然と広告に触れる機会も多いといえます。さらに注目すべきは、若者たちのSNSへの積極的な投稿傾向です。
たとえば、インスタグラムやツイッターなどのプラットフォームでは、日々多くの若者たちが投稿を行っています。トレンドに敏感で、新しいもの好きな彼らは、街で見かけた面白いものや新しいものを写真に撮り、それをSNSにシェアすることが日常的です。
ビジュアルのインパクトやユニークな体験を重視するため、単なる情報提供型の広告よりも、視覚的に魅力的で、インタラクティブな要素をもつ広告に惹かれやすい傾向にあります。この習慣を利用しない手はありません。ラッピングトラックも若者たちが魅力を感じるようなデザインにすることで、彼らのSNS投稿を通じて広告の二次拡散が期待できるでしょう。
また、SNSでの拡散には、ハッシュタグも大きな役割を果たします。広告に関連するユニークなハッシュタグを設けることで、投稿がさらに広がりやすくなります。たとえば#街中アートや#今日の発見といったタグを使うことで、同じハッシュタグをフォローしているユーザーにもリーチすることができるのです。
ラッピングトラックの広告が拡散されることはある?
ラッピングトラックはその独自性と視覚的なインパクトから、注目を集める広告手法のひとつとして知られています。移動する広告という特性をもち、固定された看板広告とは異なり、広範囲にわたって多くの人々に視覚的なインパクトを与えられるのです。
とくに都市部の繁華街やイベント会場周辺など、人が多く集まる場所での効果は抜群です。たとえばユニークなキャラクターや斬新なビジュアル、インタラクティブな要素を取り入れることで、街を歩く人々の目を引き、写真を撮られる機会が増えます。
広告の内容も覚えやすいものにしたり、口ずさみやすい音楽をつけたりすると、積極的にSNSに投稿してくれる可能性があるのです。また、海外の方にとってもこのような広告手法は非常に珍しいため、多くの方が写真を撮影する傾向にあります。
ラッピングトラックの強み
ラッピングトラックの広告は一過性のものではなく、繰り返し目にすることができるため、視覚的な記憶に残りやすいというメリットもあります。頻繁に街中を移動するSNSユーザーなら、同じラッピングトラックを何度も目にする機会が増え、その結果、ブランドやメッセージがより深く認識されることになるでしょう。
さらに、ラッピングトラックの広告は地域密着型のプロモーションにも適しています。特定のエリアをターゲットにすることで、地域のSNS投稿者に強い印象を与えることができ、その地域内でのブランド認知度を向上させることが可能です。これにより、地域コミュニティ内での口コミ効果も期待できます。
成功事例とその効果
実際に、ラッピングトラック広告がSNSで大きな話題となり、広範囲に拡散された事例もあります。たとえば、ある飲料メーカーが行ったラッピングトラック広告では、トラック全体を巨大な飲料缶のようにデザインし、都内を走行しました。
この斬新なデザインは瞬く間にSNSで話題となり、多くのユーザーが写真を投稿し、拡散しました。このように、クリエイティブなアイデア次第では、ラッピングトラック広告は単なる交通広告を超え、広範な影響力をもつ広告手法となり得ます。
まとめ
目を引く屋外広告は単なる情報伝達の手段に留まらず、若年層にとってのエンターテイメントや発見の場ともなり得ます。その中でもラッピングトラック広告は、その移動性と視覚的インパクトから、人々の興味・関心を引きやすく、SNSでの拡散が期待できる広告手法です。
ラッピングトラックとSNSユーザーとの親和性は非常に高く、視覚的に魅力的な広告であれば、SNSでのシェアの促進にもつながります。クリエイティブなデザインとアイデア次第で、ラッピングトラック広告は単なる交通広告を超え、大きな広告効果を発揮する可能性を秘めているといえます。